夜明けの怪人図書館

不定期更新。やっぱり本が好き。

ウルトラマンタロウ『ウルトラマンの愛した日本』

ウルトラの父がいる。ウルトラの母がいる。そしてタロウがここにいる。

少し前に仮面ライダーの図鑑を話題に挙げたが、今回はウルトラマンがテーマだ。

元々特撮大好きな私だ、特撮ネタが多くなってしまうかもしれないが、これから紹介する本はウルトラマンが書いた本だ。

 

 

ウルトラマンタロウウルトラマンの愛した日本

 

作者は日本人ではないどころか、地球人ですらない。ウルトラマンタロウだ。

円谷プロが監修した? 円谷の関係者が書いた本? ノンノン、この本の作者はウルトラマンタロウだ。

表紙や奥付には和智正喜氏の名前もあるが、この人はウルトラマンタロウが光の国の言語で書いた文章を、日本語に翻訳した方だ。

誰が何と言おうが、この本の作者はウルトラマンタロウだ。カバーや奥付の作者紹介でも『ウルトラマンT』の登場キャラクターとしてではなく、光の国の戦士としてのプロフィールが書かれている。

本文によると、宝島社の方から執筆を依頼したらしい。なんと、宝島社はウルトラの星とコンタクトできるのか…!

 

最初に地球に降り立った1966年のウルトラマンから、2012年に劇場公開されたウルトラマンゼロの戦い。この本はこれらと共に、各世代の風景や流行や生活観を振り返るという内容だ。

世界や宇宙に夢見たウルトラマンの世代。冷戦時代と見えない恐怖のウルトラセブン世代。

ウルトラマンジャックの頃には公害に関係した怪獣も登場したし、ウルトラマンレオが地球に来た頃にはオイルショックの影響や終末思想が流行したらしい。

 

年代は少し開いてしまうが、ウルトラマンティガが活躍した時、防衛隊のリーダーは女性だった。

ウルトラマンガイアとウルトラマンアグル、二人のウルトラマンの正義が対立する事もあった。

長い間、地球を守り戦ったウルトラ戦士達。彼等が戦ってきた背景を見ると、その頃の日本が見えてくるのだ。

 

実は「ウルトラシリーズを見ればその時代がわかる」な考察本は、これがオンリーワンなワケではない。

だがしかし、この本を執筆したのはウルトラマンタロウ。宇宙人から視た日本に、時に優しく、時に厳しい意見も書かれている。

同時に「セブン兄さん本人に尋ねてみたが…」「ストリウム光線が決まった時はホッとしたが……」と、時々ウルトラマンタロウの主観が入る

この特徴は、ウルトラマンタロウが執筆した故の特権。ファンはニヤリとするはずだ。

 

そうそう。

私はイベントで二度、ウルトラマンタロウとお会いしている。一度目は彼の必殺技のストリウム光線のポーズを、二度目ではウルトラマンオーブ バーンマイトの決めポーズを伝授してもらった。

次に会えるのはいつだろう。この本にウルトラサインを書いてもらおうかしらん?

 

 

★今回の一冊

ウルトラマンの愛した日本』(宝島社 / 2013年)